妊娠線は、ママの大きな悩みのひとつです。
お腹が大きくなるとできてしまう妊娠線は、一度できてしまうと完全に消すことはできません。
どんどん大きくなるお腹に皮膚の伸びがついていけずに皮下組織が断裂するのが原因で、出産後にお腹が元に戻っても、妊娠線は消えてはくれないのです。
産後もきれいなお腹でいたい、人前でビキニが着たいと思う人は、ぜひ妊娠線ができる前からケアをしておくことをオススメします。
妊娠線には妊娠線専用のクリームが出ています。それらは一般的な保湿クリームとは成分が異なるため、徹底的な妊娠線のケアには妊娠線クリームの使用がおススメです。
妊娠線の仕組みやできる理由をよく知り、適切な塗り方で妊娠線のケアを心がけましょう。
もくじ
妊娠線とは？
妊娠線とは、大きく膨らんでいくお腹に皮膚の伸びが追いつかず、皮下組織が断裂してできてしまう線のことです。
妊娠線は、出産後にお腹が元の大きさに戻っても消えることはありません。
できたばかりの妊娠線は赤かったり赤紫色をしていますが、やがて白く光ったような状態になります。
これは伸ばされ薄くなった皮膚と、他の普通の皮膚の細胞密度の濃さの違いで起こるものといわれており、元の肌の色とはあきらかに違っているため、一目見て「妊娠線だ」と分かってしまうのです。
また、お腹だけにできると思われがちですが、最も多いのがお腹というだけで、他にも色々な場所にできます。代表的な部分は二の腕、バスト、太もも、おしり、ふくらはぎなどです。
妊娠線は妊娠したからできるというわけではなく、皮膚の急激な伸びによって皮膚の奥の皮下細胞が裂けることが原因ですので、妊娠していない人でも急激に太った場合は妊娠線ができる可能性は十分にありますし、もちろん男性にもできます。
妊娠線と肉割れは同じ症状です。
妊娠線のできる理由といつからできる？
先述のとおり、妊娠線ができる理由は「妊娠」や「急激な身体の膨張」などです。
妊娠した場合はお腹がどんどん大きくなるのに皮膚が追いつけず、皮下組織が裂けてしまうことが原因で妊娠線ができてしまいます。
皮膚の伸びが追いつかないことが原因で妊娠線ができてしまうのですから、予防としては皮膚を伸びやすい状態にする、皮膚を常に保湿しておく、お肌の新陳代謝を促し元気な皮膚にしておくことが最も重要です。
最も妊娠線ができやすいのはお腹が急に大きく膨らんだ頃ですが、実はもっと以前から少しずつできていたということもあります。
妊娠すると、女性の身体の中ではホルモンバランスの変化が起こり、肌の新陳代謝が鈍くなります。乾燥肌になったり敏感肌になったり、荒れやすくがさついたお肌になってしまいます。
そのため、少しずつお腹が大きくなり始めたころから皮膚は徐々に引っ張られている状態ですので、肌の状態が悪ければそれだけ伸びにも対応できず、わずかな伸びでも皮膚が耐えられずに妊娠線はできてしまうのです。
妊娠線ができやすい人の特徴として、乾燥肌の人、30歳以上の人、冷え症の人、多胎妊娠した人などがあげられます。
乾燥肌の人は肌の弾力が減り、皮膚の伸びが悪いからですが、妊娠前は乾燥肌ではなかった人も、妊娠するとホルモンバランスの変化により乾燥肌になりがちです。
また赤ちゃんに優先的に栄養が使われてしまうので、ほうっておくとお肌の状態はどんどん悪くなります。
30歳はお肌の曲がり角ともいい、だんだんとうるおいも代謝も落ちていきます。
また冷え症の人は血行が悪いため、新陳代謝が衰える傾向にあります。新陳代謝が悪くなるとお肌のターンオーバーも正常に働かなくなり、乾燥したり弾力がなくなったりするのです。
多胎妊娠（双子や三つ子など）の方は、赤ちゃん一人でも大きくなるお腹に二人や三人と入っているのですから、お腹もはちきれんばかりに大きくなります。
それだけ皮膚が伸ばされるのですから、これは仕方ない部分もあるかもしれません。（もはや勲章です）
妊娠線クリームはどんな効果？
一般的なボディクリームや保湿クリームと妊娠線クリームの違いは、その成分にあります。
妊娠中は、ホルモンバランスの変化によって黄体ホルモンのプロゲステロンが大量に分泌されるようになります。これが原因でメラニン色素による色素沈着や、お肌のごわつきなどが悪化します。
こういった肌トラブルを解消するための成分が配合されているのが妊娠線クリームで、そのほとんどは合成香料や着色料、アルコールやパラベンなどの添加物を一切使わない完全無添加のものが多く、赤ちゃんにも安心して使えるようなお肌にやさしいものが一般的です。
また、保湿＋美容成分も配合されています。それゆえ価格も一般的な保湿クリームよりは高価で少し手を出すのにためらいますが、妊娠線を作りたくない人には妊娠線専用のクリームがおススメです。
妊娠線クリームはいつから使うと良いの？
まだお腹が膨らんでいない妊娠初期から肌の状態はどんどん悪化していっていますので、いつから使うというよりは、妊娠が分かってからすぐにでも始めることが理想です。
常にお肌を伸びやすい状態に保湿して必要な美肌成分で潤わせていることで、急激にお腹が大きくなっても柔軟に対応できるでしょう。
また、お腹だけが大きくなるのではなく腕や脚も太くなりますので、妊娠線クリームは妊娠線のできる可能性のある部分には全て塗っておくことが大切です。
塗るタイミングも考慮して、最も効果的な塗り方を心がけると良いでしょう。
起床時と入浴後の1日2回が基本ですが、乾燥しやすい時期の秋～冬にかけては回数を増やしましょう。特に入浴後はお肌が温まりやわらかくなっている時がもっともクリームが伸びやすく浸透しやすいのでおススメです。
妊娠線クリームの種類
妊娠線クリームにはいくつか種類があります。
最も多いのがクリームタイプですが、ジェルタイプやオイルタイプもあります。
容器も、蓋のついた普通タイプやポンプタイプ、チューブタイプと様々です。自分の使いやすいものを使うことが、おっくうにならず習慣的に続けられる秘訣です。
また、無香料でもやはり何かしらの香りはするもので、好みが分かれるところでもあります。特に妊娠中は匂いに敏感になることが多いので、実際に匂いを確認してから購入するのが望ましいです。
塗った感触も、しっとりするタイプやサラサラするタイプ、ベタベタするタイプなどもあります。これも、気に入った感触でないと「つけたい」と思えなくなるので、お気に入りの塗り心地のものを選びましょう。
また、妊娠線はできる前からのケアが最も効果的ですが、万一できてしまってもその後のケアをするかしないかで妊娠線の目立ち具合は大きく変わってきます。
妊娠線ができた後のアフターケアクリームや、更に肌の奥まで浸透するエッセンス（美容液）などもありますので、できてしまったからと諦めて放置せずに、少しでも肌の状態を改善して妊娠線を目立たなくすることも大切です。
まとめ
妊娠線クリームは、できてしまってからではなく妊娠が分かった時点ですぐ使い始めると最も効果的です。
お腹は出ていなくても、妊娠した女性の身体の中ではどんどんホルモンバランスが変わってゆき、お肌の状態は悪くなっていく一方だからです。
お腹はもちろん、引っ張られる腰回りやおしり、二の腕、バスト、太ももやふくらはぎなども重点的に塗っておくと良いでしょう。
もし妊娠線ができてしまっても、その後のケア次第で妊娠線を薄くすることは不可能ではありません。栄養たっぷり、保湿成分たっぷりの妊娠線クリームでしかりとケアすることが大切です。
