出産したら、その日から子育てスタートです。待ったなしの、子供に翻弄されっぱなしの生活の幕開けとなります。
私の産院は、出産後すぐに母子同室で、また母乳指導で厳しいと評判の超スパルタ病院でした。
出産後体力が消耗しているところから3時間おきの授乳スタートです。
3時間おきに授乳するだけでも本当に大変です。
その3時間というのも、ミルクの準備などがありますので、実際休めるのは正味2時間くらいです。
しかも、これはあくまでも「授乳」が順調だった場合の間隔のお話です。
実際は、それ以外に赤ちゃんが泣き出せば、当然無視してお母さんが隣りでグースカ寝ているわけにはいきませんので、
何らかの対応が必要となります。
泣いたらすぐに抱っこしてあやして泣き止ませたいところですが、私のスパルタ病院はそういうわけにはいきませんでした。
その理由は泣いてすぐに抱っこすると、泣けば抱っこしてもらえると赤ちゃんにインプットされ、
「泣き癖」がつくからというものでした。
人間の赤ちゃんの話と犬の話を一緒にするのは嫌な方もいらっしゃるかもしれませんが、そういえば、犬を飼う時にペットショップでも、犬が吠えてもすぐにかけよってはいけない、なぜなら吠えたら飼い主さんがすぐに来てくれるとインプットされ「吠え癖」がついてしまうというものでした。
人間の赤ちゃんと犬は、とても共通点が多いので、今思えば大変理にかなったお話ですが、出産後のボロボロの状態では、手っ取り早く泣き止ませたい、そして一刻も早く寝たいと思ったことを今でも鮮明に覚えております。
助産師さん曰く、赤ちゃんが泣いている理由は以下の3つとのことでした。
ステップ1:オムツが濡れて気持ち悪い
ステップ2:お腹が空いている
ステップ3:寂しい
泣き出したら、助産師さんのアドバイス通り、原因究明のステップ1〜3の順に試しました。
(1)ステップ1:オムツが濡れて気持ち悪い
まずは、オムツのチェックをします。
オムツが汚れていて、それを替えて泣き止めばそこで任務完了です。
これで泣き止んだケースはほとんどなかったように思いますが、この習慣のおかげでオムツをこまめに替える習慣
が身についたように思います。
以前、ある本で、オムツをこまめに替えない子は将来鈍感な子に成長するという話を読んだことがありましたので、
鈍感な子に育たない可能性は多少高まったかもしれません。良いか悪いかはわかりませんが。
(2)ステップ2:お腹が空いている
ステップ1で泣き止まない時には、3時間おきの授乳以外に授乳することになります。
入院中は3時間おきに授乳していたので、ミルクをあげてもあまり飲まなかったり、哺乳瓶をはずすとまた泣き出したりしたため、あまり効果がないように思いました。
しかしながら、退院後、授乳間隔が空いてからは、ミルク飲ませたり授乳したりすることで口が塞がれて物理的に泣き止ませることはでき、電車移動やレストランなどで突然泣き出した時には、
常に人肌に冷ましたミルクをバッグに忍ばせていたので、泣き始めたら口に哺乳瓶を入れ泣き止ませておりました。
このやり方は「いい方法だね」と褒められることもありましたが、一度電車の中で「赤ちゃんがかわいそう」と言われてしまったこともあり、最善策ではないように思います。
(3)ステップ3:寂しい
ステップ1と2をしても泣き止まない場合には寂しいとの理由で泣いているとのことで、そこで初めて抱っこをすることを許されました。
抱っこするときは自分が寝ころんだ状態では泣き止むことはあまりなく、自分が立った状態で両手で包み込むように抱っこして、左右にゆっくりと繰り返し揺らしてあげると安心するのか泣き止みました。
そこで、すぐに安心してベッドに戻すとまた泣き始めてしまいますので、ある一定の時間は立った状態で優しく揺らして、ちょっとウトウトしているくらいの状態まで頑張って抱っこしないといけません。
どのくらいの時間抱っこする必要があるかは、日々トライ&エラーの繰り返しで、だんだんと抱っこの適正時間の感覚がつかめてきます。
簡単に赤ちゃんを抱っこと言っても、立ちながら揺らして泣き止ませるというのはなかなか大変です。
赤ちゃんは、お母さんをそう簡単には楽させてくれないことを学びました。
基本的には泣き出したら、上記3ステップをすることで対処しました。
毎回泣く度にお母さんが立って抱っこするのは大変なので、電動スイングラックを購入して、そこに寝かせたりしてました。
これは赤ちゃんにもよるところでもありますが、わが家の赤ちゃんは最初の1週間くらいは泣き止んだり、寝てくれたり効果覿面でしたが、途中から人工的な揺れには騙されなくなってしまい、効果がなくなり、リビング用の単なる簡易ベッドになってしまいました。
結局のところ、赤ちゃんを泣き止ませるには両手でしっかりと支える抱っこが一番有効でした。
でも、お母さんひとりで泣き出す度に抱っこをするのは体力気力ともにすぐに限界がくると思いますので、お父さんや両親などの協力を仰いだ方がよいと思います。