もくじ
チャイルドシートのインナークッションとは
チャイルドシートを購入すると必ずインナークッションというものが付属で付いてきて、新生児には必ず使うようにと書かれています。
これは、追突事故などの衝撃はもちろん、普通の運転からくる振動やブレーキなどの衝撃からも赤ちゃんを守るためのもので、ないととても危険なものです。特に新生児からベビーシートとして乗せる場合はこれなしでは乗せられません。
そもそも、新生児の赤ちゃんでもチャイルドシートで車に乗れるようになったのはインナークッションが実装されたからとも言われています。
それまではインナークッションが無かったチャイルドシートが主流だったのですが新生児から乗せる事は出来ませんでした。
チャイルドシートといっても赤ちゃんの大きさは千差万別で、生まれたばかりで骨もまだまだやわらかい赤ちゃんには、赤ちゃんを厳重にしっかりと包み込んで守ってくれるインナークッションがなければ、チャイルドシートすら凶器になります。
チャイルドシートだけ立派なものを買っても、直接赤ちゃんの身体を守るインナークッションがなければ意味がありません。インナークッションは非常に重要なものだということを覚えておいてください。
チャイルドシートのインナークッションはいつになったら外しても良いのか?外す時期の目安はいつ頃か?などを今回はご説明したいと思います。
インナークッションの役割
今のチャイルドシートは、新生児から幼児期、または学童期までのロングユースが可能なように作られています。
それは購入者側からすれば非常にありがたくコスパも最高のものですが、生まれたての赤ちゃんと小学生の身体をひとつのチャイルドシートで使用するということは、最も小さい新生児期はチャイルドシートがジャストフィットな状態ではないということです。
大きなチャイルドシートに生まれてすぐの赤ちゃんを乗せるためには、現在の身体に合うよう隙間を埋めてあげ、更に赤ちゃんの身体を衝撃から守る必要があります。その役割がインナークッションなのです。
陶器やガラス製品を宅配便で送る際の梱包と、考え方は同じです。
ワレモノやコワレモノを取り扱う際、それらをまずわら半紙などで包み、その上からプチプチといわれるエアークッションで包み、紙などの緩衝材を敷き詰めた段ボールの中にふんわりと包み込むようにして入れてから、さらにエアークッションを詰めて隙間をなくしますね。
そうすることで外部からの衝撃を緩衝材が吸収して、本体に衝撃は伝わらない仕組みになっています。インナークッションはこれと全く同じ考え方なのです。
赤ちゃんの頭や身体は非常に脆くやわらかく、少しの衝撃でも簡単に壊れてしまいます。
また、外部からの衝撃はもちろん、わずかな振動による頭のぐらぐらを固定する役目もあります。
赤ちゃんの命を守るために、インナークッションは必要不可欠なものなのです。
インナークッションをタオルで代用
ほとんどの場合、インナークッションはチャイルドシートとセットになっています。
たまに専用のインナークッションが別売りされている場合もありますが、ここで出費を渋ってインナークッションを買わずにいると、結局は違うもので代用しないといけないことになります。そしてその代用品は、全くと言って良いほどインナークッションと同じ効果を発揮しません。
誰かからチャイルドシートを譲ってもらったは良いけどインナークッションが無かったり 購入したチャイルドシートは中古でインナークッションが付いていなかったというような出来事ももしかしたら起こるかもしれません。
もちろんインナークッションのみでインターネット販売されている商品もあるのですがチャイルドシートの型に合わなければ意味がありませんし 型が合った所で料金が高ければいくら安全を保障するとはいえ購入しようかどうか迷ってしまうと思います。
それこそ寝心地がベストではなく赤ちゃんがぐずったり、チャイルドシートの中で身体がずれて危険になったりするので、すでにインナークッションが付属されているチャイルドシートを選ぶか、専用のインナークッションを購入するのがおすすめです。
コンビのホームページでも同様の質問がありますが、それに対する回答は「チャイルドシート専用のインナーシートで国土交通省、及びヨーロッパの安全基準テストを受け、認められています。専用のインナークッションをお使い下さい。
バスタオル等の代用では、お子様の安全をしっかりお守りする事ができません。」とはっきり記載されています。
また、生まれたての赤ちゃんは細く小さくやわらかいので、インナークッションの上に寝かせてもなおチャイルドシートの中で動いてしまうほど隙間ができる場合もあります。
そういう場合は、インナークッションにタオルを追加して隙間を埋めてあげると良いでしょう。
タオルやバスタオルはインナークッションの代用ではなく、あくまで補助の詰め物として使用する程度にしましょう。
インナークッションの取り外し時期
コンビのホームページによると、インナークッションの使用は「後ろ向き」使用時のみと記載されています。
後ろ向きの時期の目安は、身長60cm以下、月齢は新生児~4ヶ月頃(首がすわる頃)、体重は7kg未満の場合をいいます。
後ろ向きの間はインナークッションは頭部用、肩部用、座面用のフル装備セットが必要です。
赤ちゃんの身長が60cm~80cmになり、体重が7kgを超えた頃になると、肩部用と座面用は取り外して、頭部用のヘッドパッドのみの使用になります。
ただし赤ちゃんの体型、体格に合わせて、まだ身体が小さくインナークッションが必要だと判断した場合は、無理に外す必要はありません。
完全にクッション類を取り外すのは、「前向き」になった時です。
赤ちゃんの頭がインナークッション(ヘッドパッド)から出てきたら取り外す時期となります。
この頃は身長が75cm~105cm、体重は9kg~18kgで、首も腰もしっかりとすわっていますので、インナークッションは全て卒業となります。
クッションがないと危険?
それでは最後にこのインナークッションが無いと危険なのかどうかという事についてご紹介していこうと思います。
結論から言うと、インナークッションは無いと危険です。
赤ちゃんは産道を通るため、頭蓋骨の形を変えたりつなぎ目を重ねたりずらしたりしてお腹から出てきます。そのため産まれたての赤ちゃんの頭蓋骨はまだ完全に閉じ切っておらず、指でそっと押すだけでもふにふにとやわらかくへこむのです。
こんなにやわらかで壊れやすい頭を、クッションなしで守ることなど不可能と言えます。タオルでも守りきれないのは一目瞭然です。
アップリカでは「全身マモールクッション」が頭部を包み込むヘルメットのような構造になっており、肩部や側部を守るサイドクッション、また足まで包み込むことで全身を徹底的に守る構造となっています。
コンビでは卵すら傷つけない超・衝撃吸収で産まれたての頭と身体を守る「エッグクッション」が有名で、インナークッションに内蔵されています。
また、アップリカは驚異の衝撃吸収力を誇る「マシュマロGキャッチ」というクッションが内蔵されています。
これらは決して大げさだったり無用なものではなく、赤ちゃんの命を第一に考えた研究の結果作り出されたものですので、これほどの重装備でないと赤ちゃんはとても危険な状態で車に乗っていることになるのです。
赤ちゃんをインナークッションなしでチャイルドシートに乗せても全く安全とは言えません。必ず専用のインナークッションを使うようにしましょう。
まとめ
車に乗るということは常に危険と隣り合わせです。
大切な赤ちゃんの命を守るために頑丈なインナークッションは必要不可欠です。
大人から見れば圧迫されて苦しそうにも見えるインナークッションですが、赤ちゃんの命を守るとても重要な役割を担っているのです。
また大人と赤ちゃんの感覚は違うもので、手足が完全に伸びた状態ではかえって不安になります。赤ちゃんの間は窮屈に見えるくらいしっかりと包まれているほうが安心して眠れるので心配はいりません。
大事な赤ちゃんの命を守るインナークッションはバスタオルなどで代用することはせず、きちんと専用のものを購入するようにしましょう。